【現地で感じる変化】イエローナイフで増えるホームレス問題。旅行者への影響は?
最近、イエローナイフのニュースで度々取り上げられているのがホームレス問題です。
北極圏の玄関口として多くの観光客が訪れる一方で、街は大きな社会課題も抱えています。
今回はノースウエスト準州のローカルニュースサイト「Cabin Radio」で報じられたデータと、実際にイエローナイフで長年ツアーを行う中で感じている変化をもとに、旅行者の皆さんにも知っておいてほしい現状をまとめます。
ホームレス人口は増加傾向
Cabin Radioによると、2024年に行われた調査では、イエローナイフのホームレス人口は327人でした。
2021年調査の312人から約5%増加しています。
特に、シェルターを利用していない路上生活者は、
・2021年:8人
・2024年:35人
へと大きく増加しました。
また、回答者の約85%が先住民(Indigenous)であると報告されています。
一方、イエローナイフ市全体の先住民人口は約24%とされており、その偏りの大きさも課題として指摘されています。
夏にはテント村も話題に
2024年夏には、ダウンタウン周辺でテント村が形成される様子も報じられました。
支援団体によると、
「約300人のホームレスがおり、その大多数は先住民である」
と説明されています。
現地で感じる変化
イエローナイフで暮らす人たちの間でも、「以前よりホームレスの人たちを見かける機会が増えた」という話題を耳にすることが多くなりました。
特に夏から秋にかけては、
・スーパー周辺
・ガソリンスタンド
・ダウンタウン
・ホテル周辺
などで見かけることが増えたように感じます。
オーロラツアーから深夜にホテルへ戻った際にも、ホテル周辺を歩いている人を見かけることがあります。
また、小銭やコーヒー、食べ物を求められて声をかけられる場面もあります。
旅行者への影響は?
では、旅行者に危険があるのでしょうか。
実際にツアー案内する中で、参加者がホームレスの方から危害を受けたという話はこれまで聞いたことがありません。
一方で、夏から秋にかけては気候も過ごしやすく、路上で過ごす人の姿を見かける機会は増えます。10月下旬頃から寒さが厳しくなるにつれ、目にすることは少なくなっていきます。
海外旅行として、
「夜遅くに一人で人気の少ない場所を歩かない」
「必要以上に関わらない」
といった基本的な注意は必要でしょう。
実際には、
「大声で喋ったり叫んでいるので少し怖い雰囲気はあったけれど、何か被害に遭ったわけではなかった」
という感想を持たれる方が多いように感じます。
観光地であるイエローナイフが抱えるもう一つの現実
オーロラの街として知られるイエローナイフですが、その一方で、北部ならではの住宅不足や歴史的背景など、簡単には解決できない課題も抱えています。
レジデンシャルスクール政策の影響、地方コミュニティの住宅事情、福祉や医療へのアクセスなど、さまざまな要因が複雑に関係しています。
旅行者として訪れる際に、必要以上に恐れる必要はありません。出身集落の話題になると笑顔で話してくれる人も多いですよ。
ただ、オーロラ観光の街にもこうした現実があることを知ることで、イエローナイフという街をより深く理解するきっかけになるかもしれません。